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Channel: 遼東の豕
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政治家の去就

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 かつて建設大臣までやり、ゼネコン汚職で失職した後も立候補し当選を続けたキャリア48年の中村喜四郎氏が75歳をもって引退をする。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240924/k10014590641000.html

 安倍晋三氏亡き後、安倍派の重鎮として派閥をまとめていた塩野谷立氏も75歳で今期限りの引退を決めた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5b5e9999c03bb76c4f0cc2653b2e98221ef59e07

 二階派の大番頭を務めた林幹雄氏も77歳という高齢でもあることから政界から身を引く決心をした。

https://www.asahi.com/articles/ASS9H2W0VS9HUDCB00BM.html

 そりゃそうだよね、町内会の役員じゃないんだから、70を過ぎて国政で奔走する、党務に追われる、わがままな支援者に何度も何度も頭を下げる。そんなこと、もうやっていられないし、そろそろ悠々自適な生活をしたいよね。

 ところが、この人たちとまったく逆の動きをする状況が出た。

《次期衆院選宮崎3区に新村初代氏を共産党が擁立》

https://news.yahoo.co.jp/articles/4d21e17b49bfaac79759007f73a8e3e35fcc2231

 ちょいと記事を引きます。

共産党宮崎県委員会は25日、次期衆院選宮崎3区に、新人で党県南部地区常任委員の新村初代氏(77)が党公認候補として立候補すると発表した。》

 えええ!てなもんですわ。

 冒頭でご紹介したように、是非はともかくも長年国政に関わってこられた人たちが年齢から引退を決意している。そんな状況の中で、共産党は77歳の新人、それも経歴を見れば市議も県議もやっていない「地区常任委員」がご出馬になられる。元スピードのネーチャンが「これから勉強させていただきま~す」って言った時も、「今から勉強かよ」と思ったものだが、共産党はさらにすごい。

 昨日、地元の歴史研究会の役員に呼ばれて博物館に行った。相談は研究会の持っている地域資料の博物館への寄贈の話だった。ワシャは一時期、凸凹商事で文化財関係の部署にもいたので、まぁ得意な分野はあった。3時間程の打ち合わせで寄贈の話はうまくいきそうだ。

 その時ね、研究会の会長と顧問がお二人とも70代で、会長なんかは70代になったばかりなんだけど、「最近、目も耳も衰えが激しい。記憶力や思考力も60代の時と比べると厳しい」と愚痴をこぼした。それに対して顧問のほうも深刻な顔をして同意をしていた。

 会長も顧問も歴史の研究では地域のために力を尽くしていただいている。活動的な方々だと尊敬もしている。しかし、その二人からそんな言葉が出てちょっと意外だった。でも考えてみれば、それが普通ですよね。定年延長は進んでいるが、部長職でも60歳になれば窓口対応に回され、60代後半になれば臨時職員で細々と残留するくらいが関の山。なんでそんな制度になっているかといえば、老兵は役に立たないということが現実だからである。実務能力も判断力も、そもそも気力さえ失せてくる。残念ながらそれが加齢ということであり、その現実から目を背けることはできない。

 ちょいと長くなりましたがね(笑)、後期高齢者の新人議員ってどうなんでしょう?我々日本人の将来を託す人材がいくら共産党とはいえ、昨日まで地方で地区委員をしていた人を担ぐとは・・・。

 実はここだけの話ですが、皆さん、ワシャのことをバリバリの保守、右翼だと思っていませんか。そんなことないんですよ(笑)。話のネタさえあれば地域の共産党事務所の会議室で打合せもしているんです。その時に別の部屋で地域の委員がだべっていたんですが、高齢者ばかりで老人クラブの会合のようでした。

 共産党、かなり高齢化が著しい。だから宮崎3区で77歳の候補者を立てざるをえないのか?

 手元に『国会便覧』があるが、日本共産党衆院参院の議員で77歳は10期目の穀田恵二氏だけ。残りは新人候補よりはるかに若い人ばかり。

 さらに言えば前回選挙で当選した1期生でそんな高齢者はいない。共産党、いくらなんでも77歳の新人候補では「そこまで党勢が衰えたか」と、足元を見透かされるばかりだぞ。


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